☆ 穂竜を仔引きしよう!! ☆

 2015年のオフシーズンに記載しました。
◇ 産卵に向けて その1 ◇

穂竜 たまにはちょっと真面目に書いてみますσ(^_^;)汗...
種親個体の事から、産卵までを私のやっている事や考え方を数回に分けて書かせて頂こうと思います。っが真面目な事ばかり書いていると喘息発作がでますので、途中に何度もふざけた話も挟みますので、いつものことながら全く期待せずにお気楽に読み流して下さい。

本日はタイトル通り「産卵に向けて」ですが、いったい何尾で挑むのが良いのか?
当たり前の事ですが、雌雄がいれば産卵し仔を残せる訳ですが、オス、メスが各一匹ずついたとしても多くの場合失敗します。
それは、オスとメスとで成熟期間に違いが有るからです。勿論それだけでは無く他にも色々と原因は有るのですが、1ペアーで産卵に挑むのはちょいと無謀と言わざる得ません。5ペアー程度で挑めば成功率は飛躍的に上がりますので、それぐらいの数をお勧めします。勿論、多いにこしたことはありません。

成熟期間はオスメスで違うだけでなく、個体によっても違います。同じ様に飼育しているオス個体でも、起こしてから一月で精子を出し始める個体もいれば、二月経っても出さない個体もいます。こういった感じで個体によっても大きく違いますから、これを雌雄で同時期に合わせるのは結構難しいのです。
よくあるのが、メスが卵を出したのにオスが精子を出さなかった。てパターンです。オスは精子が出るようになるとひと月ぐらいはお腹を押せば出ますので、出るようになるかどうかが決め手です。
メスは卵を持つようになると、一回目出した後もしっかりと養生すれば二週間に一回の間隔で卵を産みます。このようにどちらも性成熟してしまえば、一回ぐらいはタイミングが合うかも知れません。

しかし、これも産みそうな日を見定めてしっかりと観察していないと気づいたら卵ばらまいていた。なんて悲しいことになり、例え産卵に成功したとしても百程度の少数の稚魚を得る事しか出来ません。
よって、このタイミングを合わせるためにも5ペアー位いればどれかが合うでしょう!てノリです。実際に成功率が大幅に上がりますので、可能な限り多くの個体を越冬させて産卵に挑んでください。

穂竜オス ・雌雄の見分け方
私も未だに間違いますからσ(^_^;)汗... ここでこれが絶対オスです。とかメスです。とは言いにくいです。
●♂オス個体の判断方法
成熟期のオスは追星と言って、胸鰭や鰓の辺りに「白っぽいプツプツ」が出てきます。これが出ていればほぼ間違いなくオスですが、いかんせん穂竜の場合は追星がめちゃ確認しにくいので、よぉーーくその辺りを追星ありきで見て下さい。
初めて見られる場合はさらっと見ても分かりません。追星ってのが有るはず!と有る前提で確認すると胸鰭の硬い鰭の部分に何となく違和感が有るのが分かると思います。穂竜の場合は鰓の追星は凄く分かりにくいです。金魚の追星をみたことが無い方は三月位にホムセンなど、琉金や和金がいるところへ足を運んで見て頂くと分かりやすいと思います。
話を戻しまして、穂竜の追星ですが分からなくても(見つけられなくても)オスの個体もいますので、無いからメスって事でも有りません。
また、他の個体を追っかける追尾って行動が見られますので、これもオス判断の目安にしてください。
後はお尻の穴の形がメスよりは丸くて小さい。とか瘤がメスより発達する。など有るのですが、どれも絶対ってのは有りませんし、この辺りは見慣れないと分かりにくいです。
私が思うところの絶対はお腹を押してみて精子が出る!って事です(^_^)
当たり前じゃー!って話ですが、これ以外に確実な方法を私は知りませんので、結局毎年思いを寄せているオスのお腹を押してみて精子が出て初めて、「やっぱりオスか!」と安心します。

穂竜の越冬水槽 ●♀メス個体の判断方法
お尻の穴で選びます。オスに比べると縦長で大き目です。そしてお腹もオスに比べて柔らかくて丸い感じ?ですねぇ。
ってこれまた凄く抽象的で分かりにくくてすみません。何度も書きますが私は良く外すんですσ(^_^;)汗...  (このオスを使うぞ!っと思っていて「そろそろ精子でるかな?」っと押して卵出たことが何度も有りますσ(^_^;)汗...)
ここで一つ注意ですが、オスが追尾しているからって追われている個体がメスとは限りません。繁殖期のオスはオスメス関係なく追いかけてお尻を突きます。私は良くこれに騙されましたので、気を付けて下さいね。
ついつい追われているとメスと思い込んでしまいます。私は今までの人生でメスと思ってオスだった経験が有りませんから、同じ種類だったら分かるやろ!っと思いたいです。っが最近はとっても美しいオスいますから、あのレベルなら間違うかも知れませんねぇ。脱がしてみて目の前に・・・。このパターンで書き始めると「真面目に書いてみます」ってのが嘘になりますので、今日はここまで(^_^)
またまた話を戻しまして、一番分かりやすいのは産卵直前になりますが、お腹が凄く柔らかくなり(餅の様とよく表現されます)、お尻の穴の部分が赤く色の雰囲気が変わります。産卵の直前ですがこれがもっとも分かりやすいです。

結局は日ごろから個体をそういった目で良く観察していないと分かりません。人間みたいに簡単に判断できるモノはお持ちでは無いので、床直し後落ち着けば個体を弄って良く観察して下さい。

◇ 産卵に向けて その2 ◇

今回は種親はどうする?って話ですが、今回も「inabouはこう考えている」って程度の軽い気持ちで読んで頂ければと思います。
お約束の言い訳も終わったのでいってみます。

穂竜 ■種親はどうする?どんな個体を選ぶの?
・オスの場合
いきなりアレですが、最終的にはメスが放卵した時に精子を出している個体を使う。
って事になっちゃう訳ですが、それでは選んだ感が有りませんから愛着を持って累代繁殖していくためにも「こんな個体が創りたい」っと方向性を持ってオス親を選んだ方が楽しいと思います。
私の場合は、今の所「尾」に拘りを持って繁殖していますので、尾の張りが良く、四つ尾の個体を使っています。「穂竜愛好会では三尾、四つ尾、桜尾は同等です。」っが私は四つ尾が最も「フナから遠い尾」と思っていますのでそうしています。
上記はあくまでも私の場合です。コブの大きな個体が好きな方はそういった個体を選ばれれば良いですし、大きさだったり、色だったり自分の拘りでオスを選んで累代繁殖される 事をお勧めいたします。

穂竜 ・メスの場合
これもオスと同じで欲しい時期に卵を出してくれた個体を選ぶって事になるのですが、一応こんなヤツを使いたい。っと思って選ばれる方が楽しいです。
とか書きながら私の場合は「妖艶な色気のあるメス」って事なんで、まったく説明になっていませんねぇσ(^_^;)汗...
あえて説明させて頂くなら、「ワシが穂竜ならこいつ絶対抱きたい!」と下半身の食指の動くメス個体ですが、一応、メスも尾開きの良い個体を選ぶようにしております。
後、明け弐歳より明け参歳の個体を使いたいです。これは参歳の個体の方が卵が大きい上に、量も多いからです。その方が良い仔が出やすいらしいのですが、あまり経験が無く違いが分かりません。(未熟なので明け弐歳からの採卵が多いです。明け参歳はそれまでに落としてしまったり!採卵時期を合わせられなかったりです。)
弐歳と参歳では卵の量が違うのは明らかですから、可能なら参歳をつかわれた方が良いと思います。

穂竜 「要するに、どんなやつ選ぶねん!」と言われそうですねぇσ(^_^;)汗... 結局は、産まれて来る個体の成長した姿を妄想して、「こんな個体を育てたいから、この個体のこの部分が遺伝しますように!」っと願って親を選んでいます。
最初は産まれたから採る!で良いと思うのですが、会で勝とうと思えば自ずと目指す魚が出来ますので、その魚に近づくには自分の個体は何処が不足しているのか!その足らずを持っている個体はどれか!っと親を見るようになります。

結論は、理想を持って個体を選んだ方が楽しく、のちの飼育にも力が入りますから、種親は選びましょう!
って事です。
こんなこと書いていますが、私も理想(に近づけるかも知れない)個体がその時期に使えなければ、仕方が無いので使える個体を使いますσ(^_^;)汗...

是非、採卵される場合は狙い撃ちに挑戦してみて下さいね。

◇ 産卵に向けて その3 ◇

穂竜 ・床直しから仔引き(産卵)までの流れ?を私の方法を基に紹介いたします。

私の都合に合わせて採卵しますので、何時採卵するか!を決めてそこから逆算して床直しの日を決めています。
今年の一発目の採卵は三月中頃を予定していますので、その一月半前に床直しを行う予定です。そーゆう事なので二月に入って温かい日が有れば早々に床直しをします。
この床直しで穂竜を起こす訳ですが、いきなり餌をガンガン与えたりするわけでは有りません。とりあえず水槽を綺麗に洗って、穂竜が見えやすくするって位の軽い気持ちです。

起こした後は、ヒーターの設定を10度で暫く飼育します。(私の方法は外気温がまだ低いこの時期に穂竜を起こしますから、ヒーターの使用は必須です
起こしたての水温は10度なので餌も少な目を維持します。その後は、調子を見ながら週一か週二で換水します。
産卵時期(三月中旬)に20℃を目標に徐々に水温を上げ、それに合わせて餌も徐々に多くしていきます。
この「徐々に」ってのが結構難しく、ちょっと多く餌を入れすぎたかな?って事で、あっけなく消化不良から体調不良になってしまいますから、個体の調子を見ながら徐々に行ってください。
せっかくここまで調子を崩さずに頑張ってきたとしても、床直し後に調子を崩す事が多々ありますから、最も神経を使う時期と言っても良いと思います。
この床直し後の1.2週間が順調に進めば、ひと月程度で個体は発情(成熟)し、オスは追星を見せ追尾を始めます。そしてメスはお腹を重そうにする個体が出てきます。

穂竜 私はこの時期に個体の雰囲気を見て、種親に使えるかどうか?ってのを最終チェックしているように思います。と言いますのも、越冬中の約二ヶ月で結構個体の雰囲気が変わっている事が有り、使う気満々だった個体がアレレレレ!って事も有りますし、その逆も有ります。
個体の資質を見抜く!って意味ではそんなちょっとした変化に惑わされず、越冬前に種親と決めた個体で狙い撃ちするのが良いのでしょうが、そんな眼有りませんので、最終判断は床直し後のこの時期になってしまいます。
また、使う気満々だったオス個体(と思っていた個体)がメスだったことも度々ありますσ(^_^;)汗... こいつは尾開きの良いメスとして使っています。

床直し後に雌雄を別に飼育して、個体の発情(成熟)具合を合わせる方もおられますが、私はスペースの関係で同じ水槽で同じように飼育しています。(昨年まではそうしておりましたが、今年はその時の都合でどうするか分かりません)
そして、三月後半の大潮の日を採卵日と決め、私の都合の良いその日に産んでくれるように祈ります。

穂竜 こんな感じで三月に一腹採って落ち着く予定。「今年も取り敢えず一腹採れた!」とこの気持ちの落ち着きが大事なので頑張ります。
予定通りに採卵に成功すると、その後、個体を弄り回わらないので、結果的にその後も順調に進みます。
逆にここでコケたら、「水温か?餌か?換水の頻度か?雄雌間違っているのか?」っとその都度環境も個体も弄り倒して、調子が良かった個体もヘロヘロσ(^_^;)汗...  となりますので、予定が少しぐらい狂っても個体も環境もいじくりまわらない方が良いですよっ!(自分に言い聞かせています!)

大まかですがこんな感じで、ヒーターを使ってちょっと早め?に床直しを行い、これまた早め?に採卵しますが、GW位に採られても全く問題なく品評大会に間に合います。
今まで仔引きにチャレンジしたことが無い方も、是非仔引きにチャレンジして下さい。稚魚の成長はめちゃめちゃ楽しいですし、もの凄く勉強になります。

◇ 産卵に向けて その4 ◇

穂竜 ■床直しの方法
越冬させていた金魚を冬眠から目覚めさせる時に床直しを行います。要は冬の間あまり触らないようにしていた、飼育容器を綺麗に洗って、通常飼育を開始する時の儀式の様なものです。
床直しの時期や方法は人それぞれだと思いますし、色々な考え方が有ろうかと思います。ここでは私の方法を紹介します。
1.飼育水を入れた洗面器に魚を上げます。
2.水槽掃除後に1/2-1/3の飼育水を戻します(割水)から、別の水槽へ現在の飼育水を捨てずに置いておきます。
3.水槽内を思いっきり洗います。底面も壁面も全てたわしでゴシゴシして苔も可能な限り落とします。
4.綺麗になったところへ、残しておいた飼育水を1/2-1/3程度戻します。この水を戻す時に目の小さな網(私は糞コシ網)を使用して飼育水を濾しながら注入しています。
5.足らずの分を溜め水で補います。
6.床直し前の水温に合わせます(いつも10度前後です)。
7.魚を戻します(直接魚に触らないように尺で掬うか、小さな容器で水ごと掬います)。

私はこの日からスポンジフィルターを稼働させ、越冬中は弱めだったエアーを普通量にします。床直しの数日前からヒーターの設定温を10度にしています。
※床直し当日(または数日)は餌を与えず、穂竜の様子をしっかりと観察します。変化が無ければ低タンパク質の餌を少しずつ開始します。

変わり竜 ・床直し後
最低週一回は1/3-1/2換水します。しかし我が家の場合中々透明の水にならず、薄青水の状態が当分続きます。この状態では中の穂竜の様子をつかみにくいので、二週間程度で上部濾過を回し始めます。(上部フィルターを稼働させ、全換水をしてもなかなか透明にならない場合もあります)
換水は、最初週一で行いますが、この辺りは魚の様子、水の状態を観ながら調整しますので決まっていません。
水温は取り敢えず10度で様子を見て、外気温の変化を参考に少しずつ(おおまかです)上昇させて、産卵前には20度まで持っていきます。
※変わり竜は穂竜よりも低温で産卵する傾向が有りますので、変わり竜での産卵をお考えの場合は16度位になったら産むかも!って気持ちで油断しないで下さい。

餌は越冬時に与えていた低タンパク質の餌から開始しますが、それだけでは産卵スイッチが入るのが遅いように思いますので、水温の上昇と共にらんちゅうディスクや冷凍アカムシなども与えます。餌の回数も最初は朝にパラパラだったのが、徐々に増えタイマーで与えるようになります。
この辺りの餌の量と回数は、床直し後とても重要なポイントだと思います。少なければ消化不良にはなりにくいですが、成熟も遅れそうですし。多すぎたらそれなりに水温を上げて管理する必要が出てきますし。それに伴って換水の頻度も増やさざる得ませんし!今年も色々な事を考慮しながら手さぐりでやろうと思っています。

◇ 産卵に向けて その5 ◇

穂竜 ■性成熟
床直し後、順調に管理出来れば(明け二歳は)ひと月前後で発情するようになります。
(明け弐歳は!っとしましたのは、明け参歳はひと月じゃ難しいからです。私の管理方法ではふた月程度は必要だと感じています。)
オスは追尾行動が見られ、他の個体を追いかけ回すようになります。これが活発になっている個体はお腹を押せば精子が出ます。(出ない個体もいますので、確認しておいた方が無難です)
成熟は小さな個体ほど早いですから、小さなオスから活発に追尾を始める事が多いです。メスの産卵時期にオスが性成熟して精子を出す状態にしとかなければ、話にならないわけですから、オスにはメスよりも早くに熟してもらう必要があります。この辺りの事を考えてお気に入りのオスをサイズを変えて数匹種用として準備しておくのも、失敗しない良い作戦かも知れません。

たまに、猛烈に積極的なオスがいて他の個体を追尾して横腹辺りをしつこく突く個体がいます。突かれている個体に変化が無ければ良いのですが、しつこく突かれ過ぎて鱗が剥がれたり充血している個体は、隔離をして産卵前にボロボロで使えなくなった!なんてオチの無いように気を付けて下さい。

メスがいつ産むかはめちゃ難しいので、しっかりとそのつもりで観察しておいてください。
お尻の穴に注目してお尻の穴がぷっくりしていたり、何時もより赤くなっているかな?って時は、翌日いきなり卵を産んでいた。って事も有りますので要注意です。
もう一つ、日頃からメス個体のお腹を軽く触って硬さを気にしておいてください。成熟して産卵まじかの個体はお腹が餅のように柔らかくなります。普段の状態が分からなければその状態がわかりませんので、普段から触って硬さを把握しておくのが秘訣です。(硬さを把握ですよ!ますます大人の・・・。)

フトアゴヒゲトカゲ この辺の成熟具合を確認するにあたっても、水槽飼育は便利です。
私はいつもこの時期は、水槽へへばりついて個体の、特にメス個体のお尻ばかり見ています。(そんな私は胸フェチですのでお間違いの無きよう宜しくお願いいたします)
しかし、こんなことばかりしていると家族に変態扱いされますので、気を付けるか諦めて下さいね。
我が家の場合はベランダ飼育ですからまだよいのですが、外飼育で近所の人の目が気になる場合は特に気を付けて下さい。でも、考えようによっては「金魚バカだ!」とご近所さんに認識して頂いた方が、今後気が楽かも知れませんが・・・。

◇ 産卵に向けて その6 ◇

穂竜 今回は「仔引きについて」です。これまた何時も同様に軽く読み流して下さい。

●自然産卵方法
この方法は水槽内に産卵藻を入れておき、そこにメスが卵を産み付けオスが放精する自然界でフナなどが行っている産卵方法です。
この方法は、「温かく(水温約20℃)なってきたしオスも良く追尾しているので、そろそろ産むかな?」って時に、産卵藻を水槽内に入れておくと、朝方(早朝が多い)に産卵藻に卵が産みつけられています。
そのまま、放置しておくと親(や他の個体)が卵を食べてしまいますので、卵が産みつけられている産卵藻を別容器に移動(親を移動させても良い)させて卵を管理します。
・長所:手間がかからない、誰でも簡単に出来る
・短所:受精率が悪い、狙った個体で採りにくい、食卵される

●人工授精方法
この方法は鮭などと同じようにメスの躰から卵を絞り、そこにオスの精子を絞りかける方法です。
この方法は、早朝より水槽の前に張り込んで、使いたい(採卵したい)メスをガン見!メスが卵をこぼしたらとっ捕まえて、前もって準備しておいた容器にお腹を押して卵を絞ります。
その絞った卵へ、使いたいオスのお腹を押して精子をかけます。その後、別容器へ卵をばらまき管理します。
・長所:狙った個体で採卵できる、受精率がかなり良い、卵の数が多い
・短所:手間がかかる、馴れないと難しい?

穂竜 どちらの方法も一長一短ですから、自分のライフスタイルに合った方法で仔引きにチャレンジして下さい。
ちなみに、私は人工授精方法で行っています。この方法を採用している理由は上記の長所を生かしたいからです。昔は自然産卵方法をしていたのですが、受精率が悪すぎなのと、産んだ卵を親個体が食べて数が減ってしまうので、結局得られる稚魚が少なくなってしまいます。
自然産卵方法でも、早朝より水槽前で張り込みをして、産卵を見守っていて産み終わった後に親個体を移動させれば、食卵を防ぎ得られる卵の数は増えると思われます。

穂竜 お気に入りの人工授精方法ですが、私には辛いことも多いです。
・朝が早い!
・時期的にめちゃめちゃ寒い!
・産まなかった時が虚しい!なんせ個体を見て産みそう(産ますぞ!)って日の早朝4〜5時ぐらいから、寒いベランダで一人メスを凝視しているのです。産めば、大満足で眠いとか全く気にならないのですが、産まなかった時は眠たく、虚しく、辛いく、寒い!(特に心が)
さらに何時諦めたら良いか分からないのです。平日は仕事に出かけますから粘れる時間が決められていますので諦めが付きますが、休日は何時諦めるの?って感じです。
実際に、4-7時ぐらいまで粘ってダメだったので、諦めて他の事をして、1時間後に覗くと卵をぶちまけていた!って経験もあり、止め時が分かりません。
ですが、メリットの方が大きいので今後も人工授精方法で採卵を続けるつもりです。
絞り方は、ユーチューブ等を「金魚 人工授精」などで検索すると多く出ていますから、そちらを参考にしてください。ほとんどがランチュウですが、方法は穂竜でも同じです。

◇ 産卵に向けて その7 ◇

穂竜 穂竜
■孵化まで!
受精卵は水温20℃前後で管理して下さい。(理由は後程)私は絞った卵を50センチの洗面器に敷き巣をしき、その上にばらまきエアーとヒーターを入れて管理します。
そして、3日目に発眼(卵に目が出てきます)したら、60センチ水槽に敷き巣を移動させます。移動時に卵は水から出ることになりますが短時間ですから問題有りません。
この60センチ水槽にはヒーター(20度設定)、エアーストン、スポンジフィルター(細目)をセットしています。
そして、4、5日目に孵化します。6日目にはほぼ全てが孵化し終えますので、稚魚がくっついていないことを良く確認して敷き巣を取り出します。この時にまだ孵化していない卵が一部残っていることが有りますが気にせず洗い流します。

受精から孵化までは水温20℃が基本です。生物の誕生までの日数を表す時に「積算温度」で表現されますが、金魚の積算温度は100℃と決まっています。
例えば、20℃ * 5日=100℃ です。25℃なら4日で孵化しますが、50℃で2日とか無いですよ(^_^) って事で、高いと早く孵化、低いと遅く孵化します。

産卵後4〜6日で孵化する分には問題は有りませんが、早すぎても遅すぎても正常な稚魚が生まれてくる確率が下がるようですから、水温が20℃に満たない場合はヒーターで管理して五日での孵化を目指して下さい。

穂竜 ■孵化後!
孵化後1、2日で稚魚は壁面にくっつきます。この状態を「稚魚の立ち上がり」と表現します。稚魚の立ち上がりが確認出来た、孵化2日後からブラインシュリンプを与え始めます。
この立ち上がりの良し悪しで、稚魚の状態が分かりますので、この稚魚の立ち上がりに注目して下さい。
卵から出た直後の稚魚は底面に横たわっている事が多いですが、その後一日程度でほぼ全ての稚魚が壁面にくっつきます。この様な稚魚を「立ち上がりの良い稚魚」と表現し、状態良く孵化できたことを意味します。(第一関門突破です)
逆に、数日経っても多くの稚魚が底面にいる様では、立ち上がりが悪いと判断します。立ち上がりの悪い稚魚はその後の育成が順調にいかない事が多いので、他に立ち上がりの良い稚魚が居れば育てずに流します!(淘汰)
それぐらい稚魚の立ち上がりは重要な指標ですから、立ち上がりに注目して孵化を見て下さい。

立ち上がりが良い稚魚は、先日からアップしております立地K氏の稚魚写真の様に、ブラインをガンガン食って「オレンジ色の蚊柱状態」になり、水槽の中でいくつかの集団を作ります。
こんな状態になっていたら、二週間目に行う一回目の選別まではルンルンです(^_^)v

◇ 産卵に向けて その8 ◇

変わり竜 話の進行的には、稚魚が産まれて立ち上がりも上場なので、稚魚の餌となるブラインシュリンプを与えましょう!って事です。
・ブラインシュリンプの準備 沸かし方
稚魚を育てるのにブラインシュリンプは必須です。(ミジンコを大量に採り与えられる方はその限りではありません!)
私は熱帯魚飼育から金魚飼育へ移行してきたのですが、熱帯魚飼育の時からブラインシュリンプは餌として使っていましたので、使用する量こそ違えブラインシュリンプを沸かすことには全く抵抗が有りませんでした。しかし、初めての人にはこれが稚魚飼育の敷居を上げている様な気もします。なんか難しそうですもんねぇσ(^_^;)汗...
確かに手間は少しかかりますけど、やっていることは単純作業の繰り返しです。(この繰り返しが面倒臭いのかも知れませんが!)

ここで「ブラインシュリンプとは?」って方も居られるかも知れまので、ええ加減な私がめちゃ簡単に言いますと小さな甲殻類です。昔夏休みの自由研究で「シーモンキーとか生きた化石」なんてのが有ったでしょ!あれです。さらに言うならば、田んぼにいるホウネンエビ(カブトエビの兜ないやつ)の海水バージョンです。
「ブラインシュリンプ」とか「アルテミア」と言われています。どちらも同義語として金魚業界では扱われています。ここではブラインと省略して説明を続けます。
このブラインは塩湖などに生息しているのですが、その卵が乾燥に強く、長期保存(一年以上)も出来、孵化させるのも簡単なので、とても扱い易い為に水産業を中心に稚魚の餌として流通しております。このブラインの耐久卵を乾燥させたものが、450gの缶入りだったり、小分けにしたものだったりで流通していますのでそれを購入して下さい。自分で仔引きされる場合は一缶(450g)単位で購入するのが良いと思います。

私の沸かし方を紹介します。
■準備するもの
ペットボトル、塩、ヒーター、エアストーン、S水槽、幼生を濾す網、多分こんなもんでしょ。(「ブラインシュリンプ 孵化」で検索するといっぱい出てきますのでそちらを参考にしてください。)
ブラインを孵化させる方法は、十人十色ですから検索して自分に合いそうな方法をチョイスして下さい。しかし一点だけ気を付けて頂きたいのは沸かす量です。
熱帯魚におやつ程度に与える量とは全く違います。暫くの間はこれを主食に育てますから、「少量を皿式で簡単に、お手軽に!」って訳にはいきませんので、一度に数グラムを孵化させることが出来る方法を選んでください。「ブラインをケチって良い金魚は育たない!」と教わりました。

変わり竜 ■沸かし方
ブラインの乾燥卵を孵化させる作業を「沸かす」と言います。理由は後程分かります。
・乾燥した耐久卵を塩水に入れてエアレーションで撹拌すると、20-30時間で孵化します。
1.S水槽に水を張り、ヒーターで25-28度にします。水温が高いほど早く孵化します。
2.ペットボトルに水道水を入れます。私はカルキを抜く必要があるとは思いませんがお好みでどうぞ!
3.2に塩を入れて2-3%の塩水にします。(私は並塩を使用しています。塩分濃度は大まかで沸きます)
4.ブラインの卵を適量入れます。稚魚の量、時期によって与える量は変わります。水に対してあまりに多いと沸きにくくなりますので使用量から沸かす容器の容量を検討して下さい。
5.エアーストンを入れ、エアレーションを強めにします。(この状態が沸いているように見えるので「沸かす」と表現されます。グラグラ煮えたぎるイメージでエアーの量を調整して下さい。)
※20-30時間エアーで水を強めに撹拌すると幼生が孵化します。孵化までの時間は色々な要素が絡み合って変わってきますが、24時間以上で概ね孵化します。
・幼生のみを集める。孵化させた容器にはブライン幼生も卵の殻も、中途半端に孵化したモノ混じっていますので分けます。
6.エアレーションを止めて放置します。幼生は下に沈み、卵の殻(茶色の粒粒)などは浮きます。(幼生は走光性が有って光の方へ集まりますから上に強い光が有る場合は上手く行きにくいので、上の強い光をさえぎって下さい。下から光を当てると早く下に集まります。)
7.下にたまった幼生を吸い出して(専用の)網で濾します。幼生はかなり小さいので普通の網では上手く濾せません。ブライン専用ネットを準備して下さい。(HCで目の小さな茶こし、コーヒーフィルター、適当な網、ストッキング等々試しましたが結局専用の網が一番使い勝手が良いです。)
以上で完成です。この作業を朝晩行って稚魚に与えます。ブラインの幼生は塩水まみれですが淡水で洗う必要は有りません。そのまま与えて下さい。
稚魚に朝晩与えますので、同じものを24時間バージョンなら二個、36時間バージョンなら三個用意して下さい。
24時間バージョン、36時間バージョンの説明は長くなりますので、続きは次回です。

◇ 産卵に向けて その9 ◇

穂竜 稚魚給餌の王道、ブラインシュリンプの続きです。
ブラインシュリンプの耐久卵を塩水中で20-30時間撹拌することによって、幼生を孵化させることは以前書きました。その孵化させた幼生を朝晩与える事が一般的だと思います。何故なら多くの方は日中は仕事に行っていて給餌することが出来ないからです。朝出勤前に与えて、帰宅後与える。よって一日二回ブラインを与えるのが仕事務め人の定番です。
●24時間バージョン!
前日の朝セットしたブラインを朝与え、その後すぐに翌日分をセットします。夜も同じように前日の夜にセットしたブラインを本日夜に与える。これを毎日繰り返します。って事で24時間で一回ブラインが完成することになるます。この方法だとセットする時間がずれると思われる夜の給餌が上手く行かない事が出てきます。
例えば、仕事終わりにかわい子ちゃんとご飯に行って、23時に帰宅したとします。そして前日の19時にセットしたブラインを与え、24時に次の分をセットしたとします。前日にセットしたブラインは28時間経過していますからしっかり幼生に成っています。
しかし、本日24時にセットしたものを明日の19時に与えた場合、19時間しか撹拌していませんから、ブラインの沸き具合がイマイチで与えたい量のブライン幼生を与える事が出来ません。これは稚魚飼育に大きくマイナスになります。それに何と言っても、ブラインが気になってかわい子ちゃんとの楽しいひと時を断るとかもってのほかです。よって帰宅が遅くなっても誰かが代わりにブラインをセットしてくれるとか、かわいこちゃんが全く相手にしてくれない人以外にはおススメ出来ません。
・長所:セットが二個で良い。ブラインが溶けていない。
・短所:かわい子ちゃんと遊べない。

穂竜 ●36時間バージョン!
これは一回のブライン撹拌時間を36時間かける方法です。要するに今朝セットしたブラインは明日の夜に使います。
上記のパターンの場合に当てはめてみると、かわい子ちゃんと遊んで帰って24時にセットしたブラインは明後日の朝に使うことになります。例えば、2月9日夜中の24時にセットしたブラインを11日の朝6時に与えた場合、30時間撹拌したことになりますので十分に幼生に成っています。って事でブラインを気にしてかわい子ちゃんの誘いを断る必要が有りません。ブラインもかわい子ちゃんもゲットできて一石二鳥です。勿論、誘惑の多い私はこの36時間バージョンでブラインを維持しています。
・長所:かわい子ちゃんの誘いを断らなくて良い。時間が多少前後してもしっかり沸いている。
・短所セットが三個必要なので順番を間違えることがある。水温などの加減で幼生が溶ける事がある。

私は当初24時間バージョンで管理していたのですが、帰宅が遅くなった時にブラインの事が気になって気になって・・・σ(^_^;)汗... 精神衛生上よろしく無かったのでここ数年は36時間バージョンで管理しています。
24時間で沸かすよりも根こそぎ沸いているような印象で無駄が無いです。(24時間前後だと沸きが甘い時が多々ありました)
しかし、水温が高かったり、撹拌が強すぎるなどの影響でブラインが溶けている時が有ります。よって24時間で沸かす時よりも水温を低め25度前後にするとか、ちょっとした調整が必要です。実際に沸かしてみて調整して下さい。

我々の目的は「品評大会に出陳して勝つ!」事です。毎日二回ブラインを沸かして稚魚に十分な量を与えるとこは、ハッキリ言って面倒臭いです。私は数年こんなことばかりやってますから、既にこれが年間行事と言いますかお約束になっていますので、なんてことは有りません。とはいっても、飲んで遅く帰ってきた日は面倒ですσ(^_^;)汗... ですが、ここをサボると良い稚魚が出来ません。結果的に品評大会で勝てません!秋に品評大会で嬉しい思いをするためにも、いやその為だけに一年間頑張りましょう。

今まで面倒臭そう!っとブライン給餌を敬遠しておられた方も是非一度トライしてみて下さい。稚魚から育てるとホンマに金魚にハマりますよ。楽しいですよ。特にこのブラインの時期は毎日目に見えて稚魚が成長しますので楽しいです。
稚魚飼育は給餌と選別の繰り返しですが、この二つを行ってこそ見えてくる金魚飼育があります。(その次は○○が見え、その後××が見えるようになり、そして・・・。っと奥深くに落ちていくのだと思います)
穂竜は仔引きをし餌やっただけでは穂竜になりません。しっかりと目的(穂竜の特徴、種の維持)を持って選別を繰り返す事でしか稚魚は穂竜になれません。かと言って選別だけしていても穂竜になりません。しっかりと給餌(飼い込み)しなくてはあの体型になりません。この辺りが熱帯魚などと違う金魚の面白い所でもあり、難しい所でも有るように思います。
ちょっと柄にも無く小難しい事を書きましたが、所詮趣味です。楽しみましょう。趣味だからこそ深みにハマって楽しみましょう。是非、皆さん一緒に金魚の楽しさを、穂竜の楽しさを学び、金魚の会で遊びましょう(^_^)V

◇ 産卵に向けて その8の補完 ◇

穂竜稚魚 今回の稚魚は二週間経った時に貰ったのでブライン無しで飼育してみようと、粉餌だけで頑張ったのですがあまりに腹が付かないので止めました。
始めから無理が有ったのですが、やってみて痛感したって事ですσ(^_^;)汗...  いい勉強になりました。って事にしといて下さい。

以前、私のブラインシュリンプ沸かしの方法を書きましたがあの時は写真が無かったので、今回写真付きでもう一回紹介します。
私は36時間バージョンでブラインを沸かしますので、セットは三本です。
写真の様に2リットルのペットボトルを加工して使っています。向かって右から使っていき、使えばボトルを一つ右に移動しています。

撹拌方法はエアーストーンを使わず、チューブを下まで入れてそのまま強めのエアーでぶくぶくやってます。そこが円錐状になっていますので良く混ざります。
ヒーターは26度固定式を一本入れています。36時間バージョンですからこんなに高く無くても沸きます。

穂竜稚魚 ペットボトルは2リットル用ですが、水は1.5リットル程度しか入れていません。そこへ並み塩を中匙三杯入れています。塩分濃度は2.7%でした。(※私の持っている塩分濃度計は2.0%までしか測定できないはずですが、表示が出ました???値が正確ではないかも知れません!)
そこへ、ブライン缶についていた匙で一杯入れました。(この匙の量はブライン卵で10gです) 沸いた量を見るとかなり多目だったので少し減らしました。

そんな感じの適当な方法ですが、いつもしっかりと沸いています。
36時間経過したものを、写真のように焼酎の容器を切ったモノに移し替えます。この状態で約10分程度放置すると下に幼生が集まって、上に殻が浮きます。しっかりと幼生と殻が分離できるまで待ちます。
この待っている間に次のブラインのセットを準備します。

穂竜稚魚 しっかりと分離できたら、下のキャップに取り付けた一方コックを空けてブラインの幼生を出します。
幼生はブラインネットで受けて、塩水は下の容器に濾して捨てます。
このブラインを濾すネットも数種類あるのですが、私が使っているものはワムシネットです。これはブラインネットよりも目が小さいので小さな幼生も逃がさずに濾しとれるのですが、その分水切れがめちゃ悪く急いでいる時はイライラしますσ(^_^;)汗...
確かに根こそぎ幼生をゲット出来て無駄が無いのですが、どうせ大量に沸かして無駄は出るので、ここ頑張る必要無いなぁ!と思っています。私の性格から考えると普通のブラインネットの方が使い勝手が良いと思います。(しかし、結構お高いのでこのまま使います)

穂竜稚魚 水が大まかに切れてブライン幼生だけになった状態です。
このオレンジ色のモノが全部幼生です。そして茶色の部分は殻が混ざっています。時間をかけて分離をするともっと殻が浮き、幼生と分離できますが、その間酸素が無い状態になりますので、あまりに長く放置するとブラインが酸欠で死んでしまいます。沸かす量にもよりますが放置する時間は30分以内が良いのでは?と思います。
今まで何度も放置したまま忘れていて一時間位そのままだったことが有りますが、ブラインが死んでいてせっかく活きているのが売りなのに・・・。稚魚は食べますけど当然食いが悪く残念な感じになります。

このブラインは塩分を多く含んでいますが、これに水道水をかけて塩分を洗い流す必要は有りません。このまま適当に掬って稚魚に与えて下さい。

穂竜稚魚 現在稚魚水槽が一本だけなので、このブラインを全部入れました。
今のサイズ、数には多すぎましたので水槽内ブラインまみれです(^_^) これは絶対に大量に残りますから、水が汚れますけど稚魚はブラインを食べやすく(妻は目に入ってうっとうしぃ!ぐらい居るなぁ!と言いますが!!)ええ感じと思います。

ブラインを与えて数時間後に確認すると、お腹パンパンで流石ブラインシュリンプ様様でした。
この時期はやっぱりブラインですねぇ。って事で暫く朝晩ブラインを与えて、昼頃に粉餌をタイマーで少量落とす飼育にします。
これで、腹が付いてくれる事を願うばかりです。入れすぎ、水質悪化、大量死!なぁーんて事も有りますからいい事ばかりでは有りませんけどねぇσ(^_^;)汗...